オンラインイベントや動画配信の需要が高まる中、配信スタジオの選定は成功の鍵を握ります。
特に重要なのが「料金・品質・安心感」の三要素。
「どのような配信を行うのか」「何を重要視するのか」によって、価格や品質、安定性は大幅に変わってきます。
この記事では、各要素の詳細を解説し、目的に応じた最適なスタジオの選び方をお伝えします。
【比較前に知るべき3原則】価格より「できること」で選ぶべき理由
「なるべく安く済ませたい」──配信スタジオ選びでよくある考え方ですが、金額の安さだけで判断すると、トラブル発生時の対応やブランド毀損といったリスクが跳ね上がります。
逆に価格が高くても、プロスタッフや冗長ネットワーク、イレギュラー対応体制が揃っていれば、最終的なトータルコストはむしろ低く抑えられるケースもあります。
本当に大切なのは、「その金額でどこまでのことができ、どの程度の安心感が得られるか」です。
まずは「価格表ではなく“出来ること”」を並べ、目的に合うレベルを見極めましょう。
1,料金の透明性と価格帯の意味
低価格帯(1時間あたり数千円〜5万円前後)

小規模なセルフ配信やリモート会議向け。カメラは1〜2台、照明も最小限。
スタッフ常駐はオプションで、ネット回線もベストエフォートの単独線が一般的。
「コスパ重視だが、トラブルは自己解決」という割り切りが必要。
中価格帯(1時間あたり5万〜15万円前後)

カメラ3〜4台、ビデオスイッチャー、専用回線が標準装備。
音声や照明オペレーターが含まれるプランが多く、配信の品質は一定水準を確保。
高価格帯(1日あたり100万円~)

高画質マルチカメラ、LED、XR・CG合成、高速冗長ネットワークなどが揃う。
専任ディレクターと技術オペレーターが常駐し、台本作成からポストプロダクションまでワンストップで対応。
エンターテイメント性をもたせた製品発表会や社内アワード、差別化を図ったプレゼンテーションなどに最適です。
ほかと比較すると料金は高いが、「失敗リスクの最小化」「ブランド演出」「リアル×オンラインの拡張性」を担保できるメリットがあります。
2,技術と実績

ハイレベルな配信には、高品質な技術と豊富な現場実績が不可欠です。
例えば、高画質カメラや高機能なスイッチャー、各種音響機材が揃うと、配信のクオリティが格段に向上します。
更に、LEDディスプレイが標準化されているスタジオでは、迫力のある映像演出が行え、更にXR演出でもほかを差をつけられます。
「高品質な機材」だけでなく、それらを扱えるハイスキルなオペレーターも必要不可欠です。
実績としては「IR」「株主総会」「大型ライブ配信」など、失敗が許されない案件を多数こなしているかがポイントです。
3,サポート範囲
配信スタジオを選ぶ際、見落とされがちなのが「どこまでサポートしてくれるか」という点です。
実は、この“任せられる範囲”=サポート範囲こそが、配信の成否を分ける最重要要素のひとつです。
セルフオペレーション型(価格優先)

最も簡易な「セルフオペレーション型」では、スタジオの空間と機材だけが提供され、操作や配信の進行はすべて利用者側の責任となります。
事前に使い方の説明やマニュアルは受け取れることが多いものの、当日の技術スタッフのサポートはなく、チャットや電話での最低限の支援にとどまるケースが一般的です。
小規模な収録や経験豊富なチームでの配信には向いていますが、不慣れな運用や法人案件においては、トラブル発生時にその場での復旧が難しくなるリスクも含んでいます。
標準サポート型(一般的な法人イベント向け)

事前のリハーサル進行表の作成支援や、当日のカメラスイッチング・音声調整など、一定の技術支援が含まれているケースが多いです。
ただし、控室やメイクルームは共用であることが多く、スケジュールや導線に制限が出る場合もあります。
演出面での自由度は限定されますが、基本的な配信品質を確保したい法人イベントには、必要十分なサポートといえるでしょう。
フルサポート型(リスクの最小化と成果重視)
さらなる安心とクオリティアップを求めるなら、「フルサポート型」が選択肢となります。


このスタイルでは、配信の構成段階から専門スタッフが伴走し、台本設計や演出プランの調整、必要な技術オペレーションの設計までを一貫してサポートします。
イベント当日は、配信ディレクター、音響・照明・スイッチャーの各オペレーターが現場に常駐し、臨機応変な対応が可能となります。
トラブル発生時にも、即座に対応でき、“止まらない配信”を前提とした体制が整っています。

事前の台本・演出設計から本番当日の技術・運営オペレーションまでを一括提供し、本番当日は、専任ディレクター、テクニカルチーム、出演者対応スタッフが常駐。
不測のトラブルにも即座に対応できる体制が構築されます。
フルサポート型スタジオは、株主総会やIR配信、新製品発表会など、「一度きりで失敗が許されない場」において圧倒的な信頼を集めています。
料金はやや高めになるものの、その中にはハイスペックな機材や人材に加え、トラブルを未然に防ぐオペレーションと、万が一に備えた安全網という“無形の保険”が含まれているのです。
コスト以上に「人的支援」と「安心感」の差が、成功の有無を左右します。
単に価格や機材のスペックを見るのではなく、「そのスタジオに、どこまで任せられるのか」「どこまで一緒に並走してくれるのか」を明確にしておくことが、後悔しない配信成功への第一歩となるでしょう。
個人 配信スタジオと法人イベントで求められる条件の違い
配信する側が個人か法人かによっても選ぶべきポイントは変わってきます。
ポイント | 個人 | 法人 |
予算 | 3~10万円 | 数百万円 |
重点 | コストパーフォーマンス 照明 | ブランド 信頼性 |
回線 | ベストエフォート | 冗長(バックアップ体制) 専用線 |
法務 | 著作権 BGMライセンス | 個人情報 炎上リスク |
運営 | セルフオペレーション 少人数体制 | 専任チームによる進行管理 |
法人イベントは微々たる失敗が株価・ブランド毀損につながるため、ちょっとした配信トラブルはもちろん、映像の停止などは絶対に許されません。
スタジオを選ぶ際は万が一のトラブルに備え、「責任範囲」を事前に明確に確認することが重要です。
ゲーム配信で求められる特別な3条件
イベントの種類によっては、更にしっかりと会場を選定する必要があります。
特にeスポーツやゲーム配信イベントは、瞬間的な動きやタイミングが勝負を左右するため、ほかの配信よりも格段に高い要件が求められます。
ここでは、ゲーム配信においてスタジオ選びで外せない3つの条件を解説します。
1, 低遅延ネットワーク&バックアップ回線

eスポーツイベントでは高速かつ低遅延なネットワークが求められます。
公式ガイドラインではRTT20ms以下、パケットロス0.1%以下が推奨されており、これを超えると、「操作しても反応が遅れる=ラグが発生する」ため、試合に大きく影響します。
特に観客を入れた大会では、配信遅延は視聴体験の質を大きく損ないます。専用の有線回線+高速なWi‑Fi環境の併用で、現地とオンライン双方にラグのない環境を提供できるかが重要です。
過去にも配信中に仮設ネットワークがダウンし、数万人の視聴者が一時ブラックアウトした事例もあり、専用線の重要性が再認識されています。
2,高リフレッシュレート対応の機材

ゲームタイトルによっては、1秒間に240回画面を書き換える240Hzのモニターや、それに対応したキャプチャ・スイッチャーが求められます。
特にFPS系のゲームでは、モーションブラー(動きがぼやける現象)を回避するために高リフレッシュレートが必須です。
3,観客導線とステージ演出の自由度

大規模なeスポーツ大会では、プレイヤー・観客・メディアそれぞれの導線を明確に分ける必要があります。
例えば、控室→ステージ→インタビューの流れをループ状に設計することで、出演者とメディアの移動がスムーズになります。
演出面でも、色を自在に変えられる照明やCO₂ジェットなど、ライブ感を演出する特殊効果が使えるかも重要な選定軸です。
プライベート配信空間が必要とされる理由
ゲームやeスポーツ以外にも、企業の発表会やIRイベント、社内イベントなど「機密性」「集中力」「同時進行性」が求められるシーンでは、個室型のライブ配信スタジオが大きな効果を発揮します。
1,機密情報の保護とセキュリティ強化

スタートアップの資金調達発表や、社内向けの人事説明会、未公開製品の発表などでは、画面に映らない「声」や「書類」が漏れるだけで重大な情報流出事故になりかねません。
個室型のスタジオなら、周囲の音が入らず、逆に内容も外に漏れない環境が確保できます。
これは、一般的なオフィス会議室やZoomブースとは一線を画すセキュリティレベルです。
2,集中力の最大化

立命館大学の2023年の心理実験では、「第三者の視線が外れると誤読率が27%減少した」という結果が出ています。
カメラの前に立つ出演者にとって、周囲の視線や雑音がない“閉じた環境”は集中度を高め、NGカットの削減や本番の安定感につながります。
企業の代表や役員のスピーチ、IR資料の読み上げなど、一発撮りが求められる現場ほど、個室空間の効果は大きくなります。
3,同時多面展開の効率化

複数のスタジオや控室を備えた施設なら、以下のように多面的な展開を同時に実施できます。
同時かつ多面的な展開の例
- メイン配信+社内向けブレイクアウトセッション
- インタビュー収録と同時にSNS用動画撮影
- 日本語配信+英語版のナレーション撮りを並行実施
これにより、撮影日数の短縮・編集工数の削減・人的リソースの集中運用が可能となり、結果的に総制作コストの最適化にもつながります。
特に広い面積を必要とせずに「密度の高い制作」を求められる都内スタジオでは、このような機能性が重要な判断材料となります。
GMOグローバルスタジオなら、これらすべてを“標準対応”

スタジオ選びでは「価格だけ」でなく、機材・スタッフ・ネットワーク品質まで含めた「できること」と「リスク対策」のバランスが重要です。
GMOグローバルスタジオは、用賀駅直結・渋谷から12分の好立地に位置する施設で、百数十名をリアル会場に招待し、同時に全世界にライブ配信をすることができるハイブリッド配信に対応したライブイベントスペースです。
GMOグローバルスタジオの特徴
- 500インチLED・XR演出・高画質カメラを備え、高速冗長ネットワークを常設
- Zoom/YouTubeなど各種ストリーミングサービスへの配信対応
- 控室4室、VIPラウンジを完備、出演者とスタッフの動線を最適化
- 懇親会・アフターパーティーにも完全対応
- 同時通訳などのオプションも対応
- 多数のイベント実績あり
まずはお気軽にご相談ください。
GMOグローバルスタジオの実績紹介
バーチャルオンリー型株主総会


GMOインターネットグループ上場企業10社のバーチャルオンリー型株主総会を開催。
進行管理・映像演出など、すべてを一括サポート。
機材、ネットワークなどを冗長化し、万が一に備えた運用体制を構築することで、安全・安心かつ適法な配信を実現しました。
新製品発表


市場の期待感が高まる中での新製品発表。
新製品のローンチを、LEDビジョン+XR演出でライブ化。
リアル会場の臨場感とオンライン配信の情報密度を両立したハイブリッド設計を実現しました。
まとめ

配信スタジオ選びでは料金、品質、安心感の三要素が鍵となります。
ただ安いか高いかではなく、本当に重要なのは、“その料金で何ができて、どれほどの品質と安全性が担保されるか”という点です。
オンライン配信の価値がますます高まる今、視聴者体験や企業ブランドに直結する“配信の質”をどう設計するかが問われています。
GMOグローバルスタジオは、映像品質、音響、配信インフラなど、すべてにおいて高い水準を標準装備とし、誰もが安心して本番に臨める環境を提供しています。
「ここなら大丈夫」と思える配信スタジオを選ぶことが、企画の成功を左右する一歩となるはずです。